熊本県暴力追放運動推進センター

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暴力に負けない心と知識

相談実施状況

令和5年度 暴力追放相談実施状況

1 令和5年度の相談件数・内容
 令和5年度の暴力追放相談件数は1,291件で、前年より212件の増加となります。
 相談の多くは電話によるもので、相談の内容は、取引相手が暴力団関係者ではないかといった各種事業からの暴力団排除に関するものが最も多く、その他不法行為、離脱に関する相談などを受理しています。

2 特殊詐欺に注意!
 暴力団対策法や暴力団排除条例の施行以来、警察の強力な取締りと全国的な暴排気運の盛り上がりにより、暴力団の勢力は徐々に衰え、暴力団の伝統的な資金源とされた繁華街の飲食店に対する「みかじめ料」や「用心棒代」などの徴収も少なくなってきています。
 そういった中で、暴力団等が新たな資金源として目を付けたのがオレオレ詐欺等の特殊詐欺です。令和5年に警察が検挙した全国の特殊詐欺の犯人は2,499人でした。そのうち、暴力団関係者は404人で全体の16.2%と前年よりやや増加しています。その中で、主犯被疑者として検挙された62人中24人(38.7%)が暴力団関係者であり、暴力団関係者が主導的な立場で特殊詐欺に深く関与しています。
 令和5年中の全国の特殊詐欺の被害額は約441.2億円に上り、この膨大な金額の多くが暴力団の資金源になっていることがうかがい知れます。
 特殊詐欺の手口としては、被害額が大きい順から「架空料金請求詐欺(138.1億円)」、「オレオレ詐欺(130.4億円)」、「還付金詐欺(51.3億円)」となり、特に被害が急増しているのが「架空料金請求詐欺」です。中でも、インターネット閲覧者にウイルス感染したかのような嘘の画面(突然、偽のセキュリティ警告等を表示)を見せ、偽のサポート窓口に電話をさせウイルス除去のサポートを装い、電子マネーなどをだまし取る手口の「サポート詐欺」の被害が急増しています。パソコンを操作中に、偽のセキュリティ警告画面が表示されたら、慌てずに
 ・ ブラウザを終了する
 ・ ブラウザを終了できない場合は、ブラウザを強制的に閉じるかパソコンを再起動する
 ・ 偽のセキュリティ警告画面で表示される電話番号に電話をしない
という防止対策で被害を未然に防ぎましょう。

 また、新たな詐欺の手口として、SNS型投資・ロマンス詐欺の被害が拡大しています。SNS型投資詐欺とは、フェイスブックやインスタグラム、X(旧ツイッター)といったSNSを通じて指定先に送金させ、通話や対面がないまま完結するのが特徴です。ロマンス詐欺とは、SNSをきっかけに恋愛感情を抱かせた上で投資などを持ちかけて金銭をだまし取る行為です。警察庁は、令和5年中のSNS型投資・ロマンス詐欺の被害発生状況についても公表しましたが、SNS型投資詐欺が、認知件数が2,271件で被害額が約278億円、ロマンス詐欺が1,575件で被害額が約177億円です。
 投資詐欺は、「元本保証」や「毎月8~10%の配当」、「絶対儲かる」等の殺し文句で勧誘をして来るものと思われます。そのようなおいしい話は断じてありません。投資は、金融商品の価値が投資資金より下がる事で、元本割れする可能性があるのが大前提です。【投資はそんな甘いものではない】と肝に命じて頂きたいと思います。

3 不当な購入要求ははっきりと断ろう!
 最近、右翼や社会運動を標榜する者から、高額な機関誌や書籍の購入及び寄附金を要求する電話がかかり、明確に断り切れずに「本が送ってきた。」という相談が増加しています。曖昧な返事(「はぁ」「はい」等)で相手の話を聞き続けると、断るチャンスを逃していまいます。さらには「けっこうです。」「いいです。」との返答は、相手が容認したと解釈し、本が送りつけられる可能性が大きいです。
 不要な物は、「いりません。」「断ります。」と、はっきりと断りましょう。
 更には、注文をしていない冊子が送られてきて、「無料」となっているので気にせず放っておいた方から、「無料の冊子が数か月送られていたが、突然、購読料金の請求書が送ってきた」との相談があります。このケースの場合は、よく確認してみると「次回(2回目)からは有料」などとの記載があることが多く、このような「送りつけ商法」の商品は、「売買契約に基づかないで送付された商品」であることから、代金を支払う必要はなく、相手から商品の返還を求められても応じる必要はありません。

4 躊躇することなく相談を!
 暴力団は、時代の変化に応じ、多種多様な資金源活動を行っています。
 このような特殊詐欺や高額な機関誌の売りつけ等の被害に遭わないよう注意することはもちろんですが、通常の生活をする中で突然、自宅や職場に電話がかかってくるかもしれません。平素からこれらに対抗するための心構えを持っておくことが重要です。
 心構えを持っていても、暴力団関係者と思われる者からの不当要求やトラブル等で「相談したが良いのでは」という心配に駆られることがあるかもしれません。
 そのような場合は、躊躇することなく当センターへご連絡ください。

暴力相談窓口

年度別相談受理件数

年度別相談受理件数

相談実施状況

年度別相談受理件数

令和元年度
1,027
令和2年度
857
令和3年度
1,704
令和4年度
1,079
令和5年度
1,291

令和5年度 相談受理件数1,291件の詳細

相談事案の対象者種別

指定暴力団
10
社会運動標ぼうゴロ(えせ同和等)
2
政治活動標ぼうゴロ(えせ右翼等)
1
不明
1,278
合計
1,291

相談方法

電話
1,248
面接
39
文書・メール
4
合計
1,291

相談処理状況

センターで解決
1,285
警察へ引継ぎ
5
弁護士会へ引き継ぎ
1
合計
1,291

相談場所

センター
1,285
熊本市役所
4
その他
2
合計
1,291

相談種別の受理件数

準暴力的要求行為の要求等に係る相談
1
離脱に係る相談
4
民事訴訟に関する相談
1
刑罰法令に該当する行為に関する相談等
34
暴力団対策法に関する相談
7
その他の暴力関係相談
1,244
合計
1,291
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