相談実施状況
令和4年度 暴力追放相談実施状況
1 令和4年度の相談件数・内容
令和4年度の暴力追放相談件数は1,079件で、前年より625件の減少となります。
相談の多くは電話によるもので、相談の内容は、取引相手が暴力団関係者ではないかといった各種事業からの暴力団排除に関するものが最も多く、その他不法行為、離脱に関する相談などを受理しています。
2 特殊詐欺に注意!
暴力団対策法や暴力団排除条例の施行以来、警察の強力な取締りと全国的な暴排気運の盛り上がりにより、暴力団の勢力は徐々に衰え、暴力団の伝統的な資金源とされた繁華街の飲食店に対する「みかじめ料」や「用心棒代」などの徴収も少なくなってきています。
そういった中で、暴力団等が新たな資金源として目を付けたのがオレオレ詐欺等の特殊詐欺です。令和4年に警察が検挙した全国の特殊詐欺の犯人は2,469人でした。そのうち、暴力団関係者は380人で全体の15.4%と前年よりやや増加しています。その中で、主犯被疑者として検挙された48人中16人(33.3%)、出し子等の指示役の35人中12人(34.3%)、リクルーターの143人中66人(46.2%)が暴力団関係者であり、暴力団関係者が主導的な立場で特殊詐欺に深く関与しています。
令和4年中の全国の特殊詐欺の被害額は約361.4億円に上り、この膨大な金額の多くが暴力団の資金源になっていることがうかがい知れます。
特殊詐欺の手口としては、被害額が大きい順から「オレオレ詐欺」、「架空請求詐欺」、「還付金詐欺」、警察官などを装って直接被害者宅を訪問しキャッシュカードを盗み取る「キャッシュカード詐欺盗」等の手口となりますが、その他、前年に引き続き、新型コロナウイルス感染拡大に便乗した特殊詐欺被害も発生しています。
3 不当な購入要求ははっきりと断ろう!
最近、右翼や社会運動を標榜する者から、高額な機関誌や書籍の購入及び寄附金を要求する電話がかかり、明確に断り切れずに「本が送ってきた。」という相談が増加しています。曖昧な返事(「はぁ」「はい」等)で相手の話を聞き続けると、断るチャンスを逃していまいます。さらには「けっこうです。」「いいです。」との返答は、相手が容認したと解釈し、本が送りつけられる可能性が大きいです。
不要な物は、「いりません。」「断ります。」と、はっきりと断りましょう。
4 躊躇することなく相談を!
暴力団は、時代の変化に応じ、多種多様な資金源活動を行っています。
このような特殊詐欺や高額な機関誌の売りつけ等の被害に遭わないよう注意することはもちろんですが、通常の生活をする中で突然、自宅や職場に電話がかかってくるかもしれません。平素からこれらに対抗するための心構えを持っておくことが重要です。
心構えを持っていても、暴力団関係者と思われる者からの不当要求やトラブル等で「相談したが良いのでは」という心配に駆られることがあるかもしれません。
そのような場合は、躊躇することなく当センターへご連絡ください。
年度別相談受理件数
相談実施状況
令和4年度 相談受理件数1,079件の詳細
相談事案の対象者種別
指定暴力団 | 16 |
---|---|
政治活動標ぼうゴロ(えせ右翼等) | 3 |
その他 | 1 |
不明 | 1,059 |
合計 | 1,079 |
相談方法
電話 | 1,032 |
---|---|
面接 | 38 |
文書・メール | 9 |
合計 | 1,079 |
相談処理状況
センターで解決 | 1,074 |
---|---|
警察へ引継ぎ | 3 |
弁護士会へ引き継ぎ | 2 |
合計 | 1,079 |
相談場所
センター | 1,701 |
---|---|
熊本市役所 | 6 |
その他 | 2 |
合計 | 1,079 |
相談種別の受理件数
離脱に係る相談 | 9 |
---|---|
民事訴訟に関する相談 | 3 |
刑罰法令に該当する行為に関する相談 以外の不当な行為に関する相談 | 28 |
暴力団対策法に関する相談 | 3 |
その他の暴力関係相談 | 1,036 |
合計 | 1,079 |